登壇原稿
令和6年夏、消滅可能性都市からの脱却―「千年続く循環するまちづくり」という一文を村田町長は町村長随想に寄せている。町長就任時の消滅可能性都市の烙印が10年後の払しょくに至る成果の事業の紹介で独自の移住相談、子育て教育施策に続いて町民との協働のエコフェスタ、子どもたちと発出した気候非常事態宣言、さらに昨年の二宮気候市民会議の二宮らしい住民ファシリテーターによるフラットな対話の広がりを引用、「二宮町は子どもから大人までがやりたいことができる町」として移住者、女性の初の町長として急務である耐震性のある庁舎整備、さらに次々と生まれる住民による第3の居場所づくりに言及し、地域、個人の多様な可能性をいかに官民協働で生かせるか「こどもまんなかに千年続く循環するまちづくり」への歩みを進めるとあった。村田町政3期目の総決算の任期最終の年度を迎えるにあたり、令和6年度決算について当初の3月予算議会における町長施政方針で言及のあった以下の項目について総括的に質問する。
「公共施設の利便性、機能性を高めるまちづくり」
① 未来50年を超える長期にわたる事業の場である新庁舎建設を確実にした。激動する世界状況、そして日本の社会状況からも今後の自治体に求められる柔軟に創造的に住民をささえる存在になるための投資でもある。さらに複合化、重層化する課題解決に多様なコラボレーションが自然にうまれるハード、ソフトの仕掛けを作る必要がある。公共施設は未来への招待となるような住民の想像力を喚起する場にもなるべきだ。
令和6年度新庁舎基本設計のパブコメを行う中でラディアン、および新庁舎への多様な提案があった。どのような官民協働のソフトとハードのデザインを想定していたか確認したい。
「子どもの笑顔かがやく、子育てと教育のまちづくり」
こどもまんなか千年続く循環するまちづくりという二宮独自のワードは100%支持するし、実際にこれが現実的な進歩に帰したとしても日本の未来を支える推進力に大いに資すると考える。
① 令和6年度決算の子ども家庭センターの一体的相談支援の実績、効果と7年度に生かした、あるいは持ち越した課題について確認する。
② 町内小学校に「まなびの教室」 を開設し就学前後の支援を充実するために、子育て・教育に携わる職員の連携 強化を図る研修を行い、小学校へ進学した後も学校生活をスムーズに送ることができるようにするとした実績と成果、また結果として不登校児童生徒の実数と成長、学習環境がどのように変化したかも確認したい。
③ 令和6年度予算町長施政方針に施設一体型小中一貫教育校設置の研究を進めるとあった。
研究の成果を確認する
④ 中学校給食費無償化は歓迎される事業であったが、給食の教育的効果についての検証はいかがか。町長はオーガニック給食を公約に掲げたがオーガニック給食で全国的に有名な、何億円もの経済効果を達成したいすみ市はそもそも生物多様性の田んぼを復活させる協議会が原点であった。COP10 に参加するNPO法人の動きもあったが協議会は市の主催で首長のトップダウンでコウノトリの来る田んぼの豊岡市を理想とする動きであった。無農薬のコメ作りを素人の職員が豊橋市に入っていた専門家とともに農家の方々と研究と試行を重ね、コメが取れるようになると農家の方から子どもたちに食べさせたいとのことで給食に生かされた。これは有機農業者を増やし、さらにいすみブランド米による農家支援、学校の生き生きとした食育、給食食べ残しの減、移住者の激増を生んだ。
オーガニック給食は重要な実装の仕組みで波及効果はいすみ市の実績から明らかだ。気候市民会議の提言にもあり協力する住民団体は循環する千年のまちづくりの重要な要素と感位置づけ尽力してきた何よりも町長の公約である。
令和6年度の学校給食の食育としての事業効果について確認するとともに
一学期に一回イベント的に住民団体のマネジメントで という頻度と体制にとどまったのはなぜか説明いただきたい。
「気候変動対策による持続可能なまちづくり」
二宮町気候非常事態宣言はここ80年で失われた「生物多様性と人の生活が循環する仕組み」の再生を訴えている他のどの自治体の宣言とも一線を画するものでありながら世界の先端の動きと親和するものだ。
① 令和6年の気候市民会議の提言が区域施策編にも生かされ町民みんなで行動するまちづくりの推進になるとの予算であった。
そもそも気候市民会議は政策提案の場であり、行政がいかに実装につながる協働の仕組みをつくれるかが重要なポイントである。実際に職員と住民ファシリテーターは信頼関係を育て重要な軌跡を作ったが住民の目に見える効果はやはり政策に生かしてこそである。行政側の戦略を確認したい
② 防災と環境は今や一つにつながる。令和6年度後半の住民団体による千年にのみや地球会議では台風10号の被害を受けグリーンインフラ学習会を行った。東大の研究者による学びはまずは古来からの歴史的な地域のグリーンインフラを見つけることが重要であるといわれていた。二宮の古来のグリーンインフラは田んぼである。現在棚田の一つはすでに住民団体により再生され、上流の中井町でも団体メンバーを中心に数反の葛川沿いの田んぼが再生され、都会から通いたいという希望者も増えている。グリーンインフラ・流域治水は気候市民会議提言にもあった。台風10号は実に18件の土砂崩落がハザードマップの危険区域で起きており、地域ごとの減災施策の中にきめ細かなグリーンインフラの視点の調査や情報共有が必要である。これはまさに、今後長きに資する減災の格好の多世代の学びの教材でもある。
そもそも「千年続く循環するまちづくり」の要素は住民の子どもから大人までが地域の里山資源再生にかかわり、手をかけ続けることで持続するという中村桂子博士や日本総研のキュレーターである住民である井上岳一氏から子ども真ん中にラディアンホールで学び紡いだ言葉だった。令和5年度決算総括でも同様の言及を私からしたが受け止め、成果はいかがか、さらに国策もひきつけこれを協働で推進する担当部署が必要と思われるが行政はいかなる考えか。
③ 令和6年8月の台風10号の葛川氾濫は激甚化する線状降水帯のリスクをまざまざと見せつけた。
流域治水は今や国策で県は葛川流域治水協議会事務局として秦野市、中井町、大磯町、二宮町で流域治水会議を開催してきている。本来流域治水とは地域の多様な住民、学校、企業、農業者、地主等が当事者意識をもって参画し、千を超えるグリーンインフラ等の実装を重ね学びつなぐべき面的な広がりのある施策になるべきと要望してきたが、県や流域自治体とわが町の行政のスタンスを確認したい。