2023年の子どもの権利について教育福祉常任委員会での調査活動報告いたします。

2024年6月2日

教育福祉常任委員会の継続調査の経緯

「子どもの権利について」2023年当初ーーーーーーーーーーー

① 子どもの権利条約4つの基本方針や日本各自治体で施行されている子どもの権利条例の情報共有➡以下の4つの基本方針は非常に重要

1⃣差別の禁止

すべての子どもは子ども自身や親の人種、や国籍、性、意見、障がい、経済状況などどんな理由でも差別されず条約が定めるすべての権利が保障されます。

2⃣子どもの最善の利益

子どもに関することが決められ、行われるときは「その子どもにとって最も良いことは何か」を第一に考えます。

3⃣生命、生存及び発達に対する権利

すべての子どもの命が守られ、持って生まれた能力を十分に伸ばして成長出来るよう、医療、教育、生活への支援などを受けることが保障されます。

4⃣子どもの意見の尊重

子どもは自分に関係のある事柄についても自由に意見を表す事が出来、大人はその意見を子どもの発達に応じて十分に考慮します

② 学校、地域における子どもの権利の視点からの課題➡子どもの声を聴く仕組みが大事

③ 子どもの権利の視点について関係各課へのヒアリング➡子どもの権利の学びが必要

6月議会後ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2023年5月1日施行された武蔵野市子どもの権利条例制定までの経緯、行政および検討委員会報告書、議事録、若者の参加の仕組みである「ムサカツ」等の不登校児童生徒対応の武蔵野クレスコーレや子どもオンブズマンの仕組み、さらに川崎市子どもの権利に関する条例の制定までの200回にわたる市民、子どもたちもともに進めた協議のプロセスの共有➡子どもの声を聴く仕組みの上に社会状況から理念条例にとどまらない体現施策も視野に入れた研究が必要

9月議会後ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

④ 10月5日町内の子どもたちを応援する10を超える住民団体の皆様に活動紹介を受ける

➡発達支援に関わる団体やここ数年に立ち上がった二宮の自然を生かした子育ちの場、食育、プレイパーク、不登校児童生徒や保護者支援など、未来に向けて危機感をもって

自ら作る住民団体の情熱と実践の様子を共有。

⑤ 10月19日 川崎子どもの権利フォーラム代表山田雅太氏の議会内の学習会。➡日本初の子どもの権利条例制定の立役者の重要なおひとりである方であるため200回門会議の現場の実情を知った。議会主導で子どもの権利条例が提案されるのは非常に珍しい、ICT化が進んだ今ならではの意見の醸成もがあるのではなど意見もいただく。

⑥10月20日午前 国立市の幼児教育センター矢川プラス見学、➡矢川プラスは国立市が100パーセント出資する社会福祉法人くにたち子どもの夢・未来事業団が指定管理者。二宮で発達支援講座を持たれる星山麻木先生も理事として運営に関わり、理事長は日本を代表する教育哲学者で施設長もその愛弟子というアカデミックな理念に裏打ちされた施設です。幼児教育センターとして地域の隅々まで子どもの最善の利益という子どもの権利が浸透することをめざしていると基本計画に明記されている最新の注目すべき施設

武蔵野プレイス。10代の若者の居場所に注力した図書館。若者と職員との意見交換ボードが設置されていた。

⑦10月20日午後 武蔵野市の10代の子どもたちの居場所に注力した滞在型図書館である武蔵野プレイス視察

➡まさに多世代のリビングとしてカフェのある回遊型の快適な空間と地下の若者がたくさん集まりバンド等多様な活動ができる居場所は子どもたちと職員とのコミュニケーションもフラットに見える化する工夫が見られた。

⑥ 11月7日、8日の議会報告会での委員会活動報告と意見交換会で町民意見聴取

・子どもの権利条例は重要で二宮ならではの先進的なものを作ってほしい

・制定には子どもたちの参加が必須で何よりもまず子どもたちが権利を持つということを知ることが必要だ

・地域に浸透することが大切でコミュニティスクールを生かすなど子どもたちを真ん中に据えた学びがフラットにハードル低く進むための研究が必要

・二宮学園ができる機に子どもたちが安心して学校で過ごせるよう従来の在り方の根本的な見直しに取り組んでほしい

・子どもの権利の理念が公共施設のデザイン、機能に反映されるスケジュールを持ってほしい

・知ることで人は変わる。学びの機会を広めてほしい

・二宮に特徴的な子どもたちを支える町民団体と協働で作ってほしい

との意見を受けました。

12月議会後ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

⑦ 行政とのやり取りのプロセスとして明確に二宮町が住民力、議会、行政の得意分野を生かして二宮町が子どもの権利条例を制定することを求める提言書を提出することを委員会で合意。さらに議会に諮り、12名の賛同議員の連名による提言書を12月27日に町長に提出した。 (参照 お知らせ 「協働の二宮町子どもの権利条例制定を求める提言書」)