2024年6月議会教育福祉常任委員会活動報告

「子ども権利」についての調査内容を議場最終日に報告しました。

2024年6月26日

教育福祉常任委員会継続調査「子どもの権利」について委員長報告をさせていただきます。

3月議会後の

4月8日、30日は第3委員会室で、5月13と5月28日は第一委員会室で調査研究会と委員会を持ちました。

先ず協働の「二宮町子どもの権利条例制定」を求める提言書提出の直前の昨年12月22日に閣議決定された「子ども大綱」の子どもの権利に根差した6つの基本方針について共有しました。自治体のこども計画に勘案されるよう、具体の政策の方針が記されたものです。

委員会として議会報告会を使って住民への報告と意見交換会を企画しました。5月10日、第一委員会室でハイブリッド、11日展示ギャラリーでの議会報告会で提言書提出に至ったここまでの動きの報告と参加された町民の皆様との意見交換会を2日間にわたり持ち、二日目のラディアン展示ギャラリーは午後枠を使って子どもの権利ブースを設営することを決めました。実際に延べ10数名の方の意見を聴取し、保健センターや保育、教育現場、コミュニティスクール、自治会さらに住民団体に関わる方がたが中心に参加されたことから、非常に建設的な意見が集まりました。

昨年の意見交換会でもいただいた、子どもたち一人一人が権利の主体であることを知ること、二宮学園運営に生かすこと、世代間の認識のギャップを埋める必要性があることからコミュニティスクールを活かす等のほか、子どもの多様な課題の背後に大人の大きな不安がある、出産を控えた妊婦や若者含む多世代の大人の多様な不安要素の多い社会情勢への言及が続きました。「保護者をこそ抱きしめたい」との言葉に周りの参加者がうなずく場面もありました。まさに20数年前に日本初の川崎市子ども権利条例制定直後、子どもたちのグループから「子どもが幸せになるためにまず大人が幸せになってください」と意見書が出た時からからさらに増して社会課題が蓄積する今日の状況がはっきりと浮き彫りになりました。

また今回の意見交換会では学校の先生の苦しい状況に寄り添う意見も多く、先生がしっかりと子どもたちに寄り添う研修を深めるような予算配分を願う声、大人も子どもも第2、第3の居場所が必要でまずは安心できる環境を作ること、さらに子どもの意見を聞くための学び、しくみも重要だとのどの意見もありました。

5月13日の調査研究会ではこれらの内容を第一委員会室にて教育指導課、子育て健康課と共有しながら従来以上にフラットに現状の困難な状況、また担当課として尽力している施策の状況を共有しました。

子育て健康課は今年度子ども大綱に則り子ども計画を策定しますがニーズの強い子どもたちにつながる施策は持つもそれ以外の多くの子どもたちの状況について把握することは困難であり、町ぐるみで機運を創ることが求められます。

また多くの児童生徒が繋がる学校教育が重要な役割が期待されるも余裕のない学校現場としては新しい通級の「学びの教室」で様子を見るところです。教育指導課は義務教育終了後の不登校児童生徒等の後追いの体制は無く、喫緊の課題である若者支援は福祉保健課や県直轄事業の範疇でもあるので、町、県、に広がる担当各課の施策の調査も必須です。

こども大綱には「すべての子どもたちがライフステージにあったケアを受ける」という項目の実現のためには、子ども大綱の6つの基本方針の6番目である行政と地域、民間との意識の高いかつてない協働が非常に重要になることも共有しました。

6月議会後は子ども権利の体現事例としての学校教育について、さらに研究を進め条例骨子に必要な材料を集めてまいりたいと思います。

7月11日には五感を研ぎ澄ます人としての根幹に注力した実践型探求プログラムと国際バカロレアに認定された国際的な視野を持つ教育内容を持つグリーンヒルズ小中学校を、また7月12日には子どもの権利に根差した「自由な子ども」という教育理念と個別最適で主体的な深い学びの実践をされる、山梨県南アルプス子どもの村小学校を視察いたします。

7月4日は有意義な視察となるよう調査研究会を持ち、視察後は今後の「協働の二宮町子どもの権利条例」制定に向け引き続き住民、行政のつなぎ役として調査研究を進めてまいります。以上よろしくご審議のほどお願いいたします。