世界に法の支配を揺るがす暴力・戦争が起こる中、日本では衆院選が 終わり、かつてない女性総理大臣誕生に期待する民意が表現された。じ りじりと追い詰められ、希望が見えない多くの国民の不安を背景に「強 い国を」と豪語する牽引力の高いリーダーを求める様相、北欧の優れた 福祉国家である先進国が一様に軍事費増強に向かうフェーズに多くの 良識ある住民は危機感を抱いている。
日本が輩出してきた女性リーダーはむしろ第2次世界大戦の大量の死 者を前に懺悔と破壊された都市の瓦礫、廃墟の中にうまれた国際協力機 関、国連の高等弁務官の緒方貞子氏、事務次長・軍縮担当上級代表中満 泉氏や上岡恵子国際労働機関駐日代表、国際刑事裁判所関根智子所長な どが知られている。平和憲法を持つ日本の役割は世界の期待するところ である。日本の女性首相はいかなる人権思想をもって平和国家の揺りか ごをもたらすか。手をこまねくことなく各自治体は施策のフロントとし て果敢に働くことが求められる。
実際に施政方針の結びに村田町長は「当たり前をまっさらな目で見つ めなおし、勇気をもって新しくしていく」ことを謡い「スピード感をも って社会の変化に寄り添う」ことの大切さを訴えている。さらに例年以 上に町民パワーを強調している。 ここまでの東大果樹園跡地のシンボル事業から気候市民会議や、子ども の権利条例制定に向けたファシリテーター養成など、まさに行政職員と 町民との協働の仕組みを新しくリノベーションする布石となってきた と思われる。法人化する団体も増えた。
新庁舎建設は二宮町行政が持続する誇りと意欲を表すもの。小さな町 規模の顔の見える信頼関係を生かす、行政のカウンターパートを育て、 町外にも応援者や受援者をつくる、小さいながら存在感と作戦の光る町 を目指したいところだ。 以下、重点方針テーマごとに質問する。
〇子どもの笑顔がかがやく子育てと教育のまちづくり ①国連で採択された子どもの権利条約を批准した日本が30年たってや っと管轄省庁と法律を整備したこの状況を如何に前に進めるか。ある いは二宮町がいかなる役割を果たすか。本年度の自治体の取り組みの 重要性は喫緊の様相を持つ。
子どもの権利を町の約束にする条例化は歓迎するがやるべきことは すべて大人の問題だ。 行政職員も含めた大人たちが学び研究する機関や機会が必要ではな いか。
②国は保育体制の補完の施策に追われ少子化対策は一向に功を奏しな い。 「生まれる前から赤ちゃんは目も見え、耳も聞こえる」という二宮町 制90周年記念こどもまんなかパネルディスカッションでの助産師の発 言は重要だった。フロントの自治体こそが何が本質的な問題なのか痛い ほど感じているのではないか。 産前産後ケアは赤ちゃんのお母さんの心と体に注力する重要な事業 だがレスパイト以上の具体のまさに作業療法的なアクションが必要で 先の議会で紹介した先進地飛騨市は広く講座を開催し非常に注目され ている。 予算説明に保育園、幼稚園の巡回相談に作業療法士を加え、小学校に も参加とある。 飛騨市学校内作業療法室に学ぶものなのか確認したい。 さらに特に超早期が効果的だ。赤ちゃんとおかあさんのために、今す ぐにできる先進の学びを取り入れるべきだ。一日一日が勝負の子どもた ちの「様子見」という放置状態を防ぎ、今すぐにできる施策の研鑽が必 要だが危機感をもって飛騨市の施策を研修する人材を育てるなどしな いのか。
③不登校対策としてフリースクール助成予算、また安らぎの教室など、 文科省、子ども大綱が表す子どもの居場所に注力する予算項目があ る。 しかしながら受援者の見込みの想定は低い。教育福祉常任委員会の提 言した二宮学園の一環として文科省が用意した「学びの多様化学校」 の分校型設置やこれまで私が求めてきた部活動の種類の増や地域協 力の推進は不登校の子どもたち、また増え続けるひきこもりの若者た ちのセーフティネットにつながる学校教育の硬直した構造に風を入 れる施策だ。勇気をもって当たり前を手放し新しく作る「アンラーン」 こそ教育施策に必要だ。町長はこれを推進しないのか。
④学びの充実・学びを支える基盤について二宮学園の特色が弱いと感じ る。二宮学園とはといわれ打ち出せる内容は英語教育なのか、この世 界状況に人生や社会をきりひらく力をはぐくむ教育について学校が 世界や社会と接点を持ち、多様なつながりを持つことが求められるこ とは文科省の明言を待つまでもない。二宮の特色である、環境や人権 にかかる取り組みを協働する住民団体はこれを強く求めている。町が 取り組む世界課題に学校教育がしっかりと連携していない状況は遺 憾である。タブレットの更新よりも体に接地する実学にしっかりと取 り組む重要性をいかにとらえるか。
〇公共施設の利便性、機能性を高めるまちづくり 〇気候変動対策による持続可能なまちづくり 〇誰もが自分らしく安心、安全に暮らせるまちづくり
①役場新庁舎北棟建設着手、ラディアン改修、さらに南棟設計は職員、 町民のウエルビーイングと防災上の安心安全な拠点としてさらにラ ディアン周辺ランドスケープに集中するまちの政策拠点づくりとし ての一大計画の着実な推進であり歓迎する。 環境、福祉に資する効果を最終的に確認したい。さらに気候市民会議 提言を取り入れた脱炭素区域施策編の体現に流域治水、生物多様性の 循環、さらには福祉にも資する効果的な動きを起こす協働のチームが 必要と思われる。どのような作戦が考えられるか。
②ラディアン改修による閉鎖期間の代替についてこれを機に子どもか ら大人までが地域集会施設等を活用したウエルビーイングに資する 居場所づくりを推進し、地域福祉、自治の新しいステークホルダー発 掘や社交の向上に資する作戦を立てたいがいかがか。
③障がい者福祉として社会福祉協議会が運営している「ともしびショッ プなのはな」は重要なインクルーシブの拠点となる資源だ。これを機 にかかわる住民のすそ野を広げ、土日も開店するまちの食のある居場 所としてラディアンとも連携する住民のウエルビーイングに資する 施設としたいが構想はいかがか。
④公共施設総合管理計画に統合改定される中身に東大果樹園跡地の活 用が重要な創発的テーマになると思われる。権利条例の体現施策、こ どもまんなかの象徴的な施設とするために、社会課題を大きく俯瞰し た長期にわたる効果を見渡し、重点的方針のすべてに資するシンボル 事業に育てなければならない。それこそガバメントクラウドファウン ディングの一丁目一番地のこの町のチャレンジを見せるものである はず。本格的な青写真に協働で令和8年度中に取り掛かるべきではな いか。