2024年12月議会一般質問は新庁舎建設とラディアン改修による政策的なメリットを追求、確認、要望しました。登壇原稿を共有します。

(画像は安井設計事務所当初の技術提案から)

2024年12月9日

防災減災と未来に向けた公共施策についてラディアン周辺公共施設集約事業の メリットを問う (放映件名:ラディアン周辺公共施設集約事業戦略を問う)

 巨大地震、気候変動時代の線状降水帯等のリスクと、少子高齢化に係る重層 的な課題、孤立化、特に今般のこども家庭庁の政策転換の根拠である、子ども若 者、そしてこれから生まれてくる子どもたちの社会状況の激変等、自治体が対 応を迫られている多様な課題に如何に答えていくのか、正念場を迎える今、100 年弱を見通したラディアン周辺行政機能等集約事業への投資はしっかりとした 戦略をもって臨みたいと思う。以下を確認する。

要旨1 災害リスク対応について

① 防災減災は行政サービスのみではなく、町ぐるみで取り組むべきこ と。住民の一人ひとりが行政の持っている専門的知見を共有し、生活の 中で自分と地域の安全を護る力を身に着ける必要があるが如何にとら えているか

② 福祉と防災のまちづくりが求められている。社会福祉協議会や各種団 体など多様な社会資源とのコミュニケーション、連携が重要だ。町内に 活動する多様なコミュニティーや特色を持つ団体と協働することでコ ミュニティソーシャルワークが推進されると考える。 福祉と防災が繋がる協働の実践の状況を問う。

③ 若い世代を巻き込む戦略はあるか

④ 葛川溢水の減災について秦野、中井、二宮、大磯流域で行政、住民、学 者と共に検討する協議体が必要と考えるが現状はどうか。

⑤ 小山群の崩落について行政の防災、減災施策を確認する。さらに流域 治水について国も推奨する古くて新しい千年続くまちづくりの知見で あるグリーンインフラをどのようにとらえ実装するべきと考えるか。 要旨

要要旨2 子どもたち、若者たちの生活の質を如何に上げられるか

① 教育福祉常任委員会ではここ数年2度にわたり武蔵野プレイスを視 察、10代の子どもたち、若者たちの居場所に特化した滞在型図書館の 価値を訴えてきた。 不登校児童生徒の過去最高の増や子ども、若者の自殺率の増、自己肯定 感の低さ、引きこもりの若者の増、孤立化など、こども・若者について 自治体から成育環境へのテコ入れは待ったなしだ。現在のラディアンの 生涯学習施設として時代のニーズにこたえていない点は何と捉え、今回 の改修によって改善される効果は何か確認する。

② ラディアンミーティングルームで開催されてきた気候非常事態宣言 のアクションである気候市民会議は、常識が通用しなくなっている今と 未来に向けて住民の専門的な知識を高め、政策提案と社会実装につなげ る世界的な潮流である。にのみや気候市民会議は人口2万8000の町 規模の可能性を引き出したと評価している。それはまさに多様な住民同 士の智慧を集め、さらに一人一人が生かされる暖かいコミュニケーショ ンのすばらしさに尽きる。生涯学習と政策提案が繋がるデザインこそ、この行政機能集約事業に期待したいと考える。ラディアンにおける将来 の生涯学習や町民活動がどの様に変化する事を期待しているのか。

要旨3 新庁舎建設で実現される課題解決に係る効果

① 庁舎について まさに過去の続きを創ってきた公、つまり、法令や経験、過去と照らして今の状況を判断してきた公が、激変する今ある情報 を組み合わせて先を読み、判断することが迫られている。重要なことは 住民が行政の役割や限界をよく知り、住民、民間の力をいかんなく発揮してもらうことだ。特に防災はすべてを繋ぐ要素であり、福祉もつなが る公のかなめの仕事だ。現庁舎と比べて庁舎内の職員と多世代の町民が コミュニケーションや多課横断的、また町民や民間との協働を推進するために建築計画にどのような工夫があるのか。 ② 南棟について現在の保健センターの機能に比べて充実する点を確認 したい。

③ ラディアン周辺のランドスケープについて 被災の経験を活かし、町 民に風土への対峙の在り方を提案するまたとない機会だ。新庁舎の基本設計における雨水排水の計画とともに、グリーンインフラの採用によ り、賄えられる部分はあるか。

ラディアン周辺行政機能等集約基本設計業務に係るプロポーザル実施 要領審査項目に、ラディアン周辺を「居心地の良いエリア」にするた めに「ラディアン周辺をあらゆる世代の方々にとって日常的な居場所に 相応しいエリアにするとともに、ラディアン花の丘公園も含めた公共空 間として居心地の良い憩いの場の創出を目指しているがどの様な提案が 考えられるか。」 という項目があった。(評価配点 15 点)。 最も高い評 価を受けた株式会社安井建築設計事務所の実施提案書にはこの項目を満 たすような町民が交流できる憩いの場(「ニノ花広場」、「ニノ町スペース」 など)が提案されて基本構想で描かれた。国内にはオガールプロジェク トのような先進の公民連携に挑む公共施設集約事業の事例があるが二宮 町独自の渾身の公民連携のチャレンジが欲しい。パブリックコメントで も専門知識を持つ町民から建設的な提案も出ていた。新庁舎整備におい ても、町民と共に作り上げていく機運を高め、連携する取り組みが必要 と考えるがいかがか

著名な安井設計事務所の提案