総括質疑で申し上げたことを本日は体現化に向けて一般質問をし、否決でできなくなったことをつまびらかにしながら町民が求めるこの町の先進的な子育ての町となるためにボトムアップで企画されたことも紹介し、今年度の町政に資したいと思う。
村田町政の特色として国が危機的状況から転換してきた子育て、教育、環境、防災施策に反応、制度化し、庁舎、消防庁舎、ラディアン改修のハード施策を堅実に進め、小中一貫教育、学校内居場所、SSW、OTの活用、こども家庭センター、女性の相談窓口、子どもの権利条例制定、森のようちえん、フリースクール助成、情勢への危機感から新しく立ち上がった住民団体や町内識者含む学者、専門家との気候市民会議に代表される若い職員が表彰されるような県内でも先進のコミュニケーションを実践してきたことを評価している。
また5月の臨時議会で上程され否決された修正予算の専門家や町内事業者を入れた総合計画にかかる作戦会議ももたれるべきであったと考える。
二宮町の教育施策で頼りにしている星山麻木先生が絶賛する、国立市の幼児教育センターである矢川プラスを運営する団体の理事長でもあり、こども家族早期発達支援学会を支える日本の乳幼児教育第一人者である汐見稔幸氏が学長を務めていた白梅学園では、「子ども学」という機関誌で、昨年「ポストヒューマニズムと子どものエージェンシー」と題する特集がありました。簡単に言うと、人間そのものを捉え直し、子どもがエンパワーされ、自らの考え、ビジョンで切り開いていくという方向性と訳することができると思います。
その中で以下の指摘がありました。 日本の小中高生の自殺者数は、2025年に532人、1980年以降最多を更新、いじめ認知件数、不登校児童生徒数も過去最多で、主の原因は、学校に関わる進路、学業、友人関係によるという現状。既に2020年には、ユニセフ・イノチェンティ研究所が公表したレポートで、日本の子どもたちの精神的幸福度の低さが断トツで報告されていたこと。
また一方で、身体的健康は先進国38か国中1位だったが、指標が、5歳から14歳までの死亡率と、15歳から19歳までの肥満度に限定された数値であ 2 ることから、疑問が残ると指摘されています。実際に、ここ数年、先進国で日本だけが平均身長は頭打ちであり、食生活と睡眠時間の短さ等に起因する全世代の健康面の問題が指摘されています。 その上で、子どもたちの心と体について、高度成長期に、子どもの健康という意味での公害病、虫歯、視力不良、背中ぐにゃという、障がいでも病気でもない、体のおかしさが指摘され始め、1980年代には、アレルギーなどの、体のおかしさ拡張期、さらに、バブル崩壊後、経済の停滞期の、暮らしや将来への不安、悩みが日本中に広がり、子どもにおいても、体の身体的基盤と言える前頭葉機能の異変の人間的危機が表出、さらに、貧困問題、自律神経機能、体温調節機能、睡眠・覚醒機能などの異変の動物的危機の表れ、さらに、気候変動による熱中症の危機など、子どもたちの発達の権利から、生命、生存の権利さえ脅かされる様相。子どもたちの心と体は、そのときの社会情勢の影響を最も強く受けるフロントであります。
国連・子どもの権利委員会は、日本の子どもたちが自ら命を絶つケース、つまり、それほどの窮地に立たされていることに勧告を出し続けています。実際に、疲労をため込みやすい、また、寝ていない、総じて落ち着かず、あるいは、いわゆるよい子を演じ、交感神経が優位に臨戦状態であるか緊張状態となり、国連・子どもの権利の研究機関が、社会の競争的な性格により子ども時代と発達が害されることなく、子どもがその子ども時代を享受することを確保するための措置を取ることと、過去3回勧告となり、特に日本に示される懸念であると述べられていました。
その上で、教育研究学者、カリン・ムリス氏を講師に、新しい研究分野である、先ほどの、人間を捉え直すことで子どもたちを「脱/植民地化」する時代だとする論文がトピックとして載せられています。
子どもと大人の場が複数の時間性に宿り、お互いがお互いを可能にし合う協働的なシステムと見ることが緊急であるという論点で、「こどもの自然な本来の力から制度の見直しをかける」ということです。
二宮町でもこども計画について様々な意見が聴取されたし、こどもの権利条例制定に向けて専門家と学びながら子どもの声を聴いていくということが様々な気づきをすでにもたらしています。しかしながら大人たちがこのような状況をしっかりと意識して、大人のスタンスを学ぶということが非常に重要だと思っています。
今般の予算の2度にわたる否決でさまざまな創発的事業が中止になっていることは議員として本当に恥ずべきことと思うが、住民のボトムアップは果敢に自らのミッションに取り組んでいます。
総括質疑でも共有させていただいたエコフェスタにのみやの山極壽一博士を招いてのホールイベントはホール使用料、講師謝礼10万円近い町負担分の資金をボトムアップで持たなくてはならなくなるもカンパと入場料徴収で開催されました。
講演は想像を超える素晴らしい内容でした。 京都大学霊長類研究所の今西錦司、梅棹忠夫など世界をけん引した偉大な日本独自の人類学の直系の継承者で京都大学総長、総合地球環境研究所所長である山極先生に来町いただき貴重な講話と対話がラディアン舞台でもたれたことはこの町の住民力の先進性を示していて、ぜひ直後のこの議会で貴重な学びを共有したいと思いました。
人類の進化と、ここ数百年の社会の激変、さらに未来に向けて人間社会、特に教育の新しい展開、「余白」について示唆に富む大きなスタンスからの提案があった。 人間社会が効率化機械化し、人間のセーフティネットが行政サービスとして 3 整備されるも、社会の趨勢から失われてきたものが何かをしっかりと意識し、単なる対応策でない、アカデミックに根差した本質的な効果を上げる政策が求められると強く思ったところだ。
今回の山極博士と町民とのパネルディスカッションや会場との質疑で子育て、学校施策にかかる町内の状況の共有あり、多くの来場者から非常に前向きな意見が集まっている。
山極博士が端的に人間の成長の段階の大きなリスクとして妊娠、幼児期の子育ての社会化の段階と思春期の大きな変化と社会との折り合いがつかない構造的な課題が指摘されていた。まさに子育て、教育施策の核になる視点であったと思う。 この町だからこそできるコミュニケーションと社交、そこから生まれる協働の政策をしっかりと制度化することが成長環境の質とセーフティネット機能を高めると思う。
以上の視点から二宮町の子育て、教育施策について以下の質問をする。
要旨1
① 子育てや母子支援について予算否決の影響
② 産前産後ケアの状況 赤ちゃん訪問というすべての妊婦にアクセスしているからこそ現場に寄り 添った事業ができるはず。
③ 杉並区の多様な選択肢のある施策の必要性について
④ 社会資源を如何に生かして協働の子育て環境を展開するか ⑤ 作業療法士を生かした具体の施策について
要旨2
① 子どもの権利条例制定に向けた動きの予算否決の影響 (ボトムアップである町民団体の機動力に頼る状況が続いている。ここま での動きの成果と当初のスケジュールの見通し)
② 条例制定について学校全体がかかわる本巣市など先進的な自治体のチャレ ンジがいろいろ出てきている。二宮町はどのように方向を見定めているか
③ 学校教育、教育委員会との協働についての状況
要旨3 山極先生が指摘された人間が他者と共振しリズムを共感し、遊び、余白が重要というキーワードは非常に示唆に富み、おそらく今の教育施策の課題をとらえた次期学習指導要領にも具体化されるテーマだったと思う。 実際に文科省も変革の時代を訴え「学びの多様化学校」という不登校の子どもたちの多様な学びを保障する制度をつくり、日本全国でその制度を生かし、まさに子どもの権利に寄り添った教育のチャレンジが生まれてきている。 真鶴町ではエディブルスクールヤードを取り入れ、さらに長野県の風越学園という全国から注目される私立の先進的な学校の立ち上げ時からの校長を教育長に任命、さらに教育委員にこれも全国的な話題作「夢見る小学校」、「夢見る校長先生」という全国的なチャレンジを紹介する映画でも際立った世田谷区立桜が丘中学校の校長を任命し、大きなテコ入れを促す。またこの二つの映画の監督が湯河原町に住んでいて新しい教育長とタッグを組んで学校行政に大きく風を入れる動きがある。
① 二宮町議会、そして住民団体は大きく学校教育に大ナタを振るうことをは やくから提案しており、先進の学びの環境について小中一貫教育校設置研究会でも協議、研究されるとのことだったが結果、提言書では従来の延長の子ども像を示す様相で施設一体型小中一貫教育の早期実現を求めるものだった。実際にここでの議論や提言を受け止めて変わる部分は何だったか
② 教育福祉常任委員会ではすでに県内で作られた大和市と鎌倉市の学びの多 様化学校を視察、一昨年は設置の研究を進めるよう提案した。研究の状況を確認したい。
③ 教育における余白の必要性について